捨てられなかったプレゼント

捨てられなかったプレゼント

14年前の夏の日

僕たち夫婦に初めて赤ちゃんがやってきた。

二人は少しだけ人より歳を重ねた夫婦で

僕は44歳になっていた。

親、兄弟、親戚、友人、知人

多くの人が喜んでくれた。

そして色んなプレゼントをもらった。

今も使っている日用品は結構ある。

でも、おもちゃや服は子供が大きくなるにしたがって家の隅に追いやられ

そして遂には不用品として捨てることになった。

でもその中で

ひとつだけ

捨てられなかったおもちゃがあった。

木で作られた「きかんしゃトーマス」

その後ろ側を見ると

「はるか」
「2010.7.8(THU)」

そう刻印してあった。

その刻印を見ると今もはるかが小さかった時のことを思い出す。

僕はこのトーマスを捨てられない。

娘の名前と生まれた日が刻まれているから。

僕にとって

名前ってそういうものなんです。

とても大切なものなんです。

だから

その大切な名前の入ったプレゼントを

皆さんにも大切な誰かに贈ってあげてほしいと思います。

きっと大事なものになる。

僕はそう思っています。

多くの人に喜んでもらえますように。

 

奈良あをによし

店長 森よしあき

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